本当に続きを書き始めましたよ。

 で、内容はどうなるんだか現時点(注:書き始め段階)ではさっぱりです。

 そもそも、前回のコラムを読んだ人がどれぐらいいるかもよく分かりません。

 …つーか、管理人はリプレイを見る限りではかなりアレなPLなので、書いても説得力が…。

 まぁ、でも書くだけ書いてみます。…リプレイのことは忘れよう。



(以下、だ・である調)





 今回は、GMにとって最初の関門である、シナリオ作成について考えたいと思う。



 実際、GMをやりたくてもやる気がしない理由のひとつに、PLが楽しめるシナリオを作ることが出来る自信がないというものがある。

 最近のルールブックの多くには、付属のシナリオが付いているが、それを見ると、とても自分では作れそうにないシナリオが書かれていたりもする。



 だが、せっかくルールブックにシナリオが付いているのだから、それを使えばいいじゃないか。終わり。







 ………………………。

 ………………………………………………。

 ………………………………………………………………………。

 ………………………………………………………………………………………………ダメ?







 いや、でも実際、せっかくの付属シナリオを使わないのはもったいない。

 仮にPL全員がそのシナリオの内容を知っているとしても、十分に楽しめる内容になっているはずだ。だから、最初は付属シナリオでやってみればいい。







 さて、ここからが本題(←をい)。

 付属シナリオがやれない理由があったり、やってはみたけどうまくいかなかったという場合も考えられる。

 例えば、一回や二回付属シナリオを遊んだぐらいなら、「GMに挑戦してみたい」と言えば遊んでくれる友人もいるだろうが、五回ぐらい付属シナリオを遊んでしまっているなら、さすがにそうとは言い難いだろう。

 また、仲間内に、GMのストーリー進行を妨害するPLがいる場合、付属シナリオのネタが分かっているとマスタリングしにくいという事を危惧するかも知れない(そんなPLはいない方が助かるけど、実際のところ結構いるもんだ)。或いは、コンベンションぐらいしか遊ぶ機会がない人は、付属シナリオをやりますとは言い難いかも知れない。

 そして、既に付属シナリオに挑戦してみて、うまくいかなかったという人や、遊んでみたのはいいけどその後オリジナルのシナリオを作る段階で困ったという人もいるだろう。



 そんな様々なニーズに応えるべく、今回はオリジナルシナリオ作成について分析したい。

 実際、昨今の付属シナリオは、内容を凝り過ぎて初心者が遊びにくくなっているものもあるからだ(特にFEARのゲームに多い)。もちろん、そうではないゲームも多いので、自分でもやれそうだと思うなら、まずは付属シナリオからというのは基本だと考えて欲しい。無限のファンタジアなどなら比較的遊びやすいはずだ。

 まだ付属シナリオでのGMに挑戦していないでこのコラムを読んでいるなら、一度GMをやってみてからもう一度以下の文を読んでもらえるとうれしい(別に、今読むなとは言わないけど)。



 まず、シナリオ作成の最も重要なコツだが、『絶対に複雑なストーリーにしないこと』。

 例えば、主要なNPCはせいぜい3人ぐらいまで。TRPGを遊ぶのに、薄幸のヒロインや崇高な目的を持った敵キャラなんぞ不必要だ。いっそ、依頼人ひとりだけを主要NPCとしてもいい。

 それではPLが楽しいと思わないかもしれないとか、そんなことを考える必要はない。

 それで楽しめないPLがいるなら、GMのマスタリングに問題があるわけじゃなくて、単にそのPLの楽しみ方が悪いだけだと割り切ってしまって全然問題ない。

 実際、貴方がTRPGをやる時に、ただの依頼型の単調なシナリオや何の変哲もないダンジョンシナリオだからって楽しめないということがあるだろうか? 多分、それでも楽しめるんじゃないかと思う。

 そもそも、シナリオを余りに複雑にすると、想定以上に時間がかかるし、PLのミスで話が進まなくなってしまう場合も多い。

 まずは、最後までセッションを運営することが第一目標だ。だから、シナリオはそこまで複雑にはしないように。



 次に、そのシナリオが『どんなシナリオなのかを予め考えておく』ことだ。

 「そんなの当たり前じゃないか」と思うかも知れないが、実は意外とこれを見落としてしまうGMは多い。

 ここで私が如何なる意図を持って『どんなシナリオ』という言葉を使っているのか、分かるだろうか? 恐らく、分からないだろう(だってまだ書いてないんだから)。

 シナリオを構成する要素は多い。

 ストーリーだってシナリオの一部だし、NPCなどの設定だってそうだろう。多くのGMは、これらを細かく作ることでシナリオが完成すると勘違いしている。

 だが、シナリオの本質はそこではない。

 『どんなシナリオか』というのは、『PLが何をすればいいシナリオなのか』ということだ。要するに、そのシナリオの方向性である。

 オーソドックスなのはダンジョンシナリオだろう。また、いわゆるシティアドベンチャーという分類もある。シナリオの傾向を細分化するのは、何を基準にして分ければいいのかが不明確なので、人によって意見が食い違うことも多いが、とりあえず私は以下のように分けると分かりやすいのではないかと思う。



1.ダンジョンアタック…ダンジョンを攻略するシナリオ。必ずしも敵と戦う必要はなく、目的のためには逃亡はもちろん仲間を見捨てて逃げるのも戦略の内のひとつになるため、一見単純そうに見えて、初心者とそうでない人が同席すると混乱が起こりやすい。

2.護衛シナリオ…特定の人物やアイテムを守るシナリオ。対象が敵の手に落ちた時点でPCの敗北が決定する完全に護衛を主体としたものと、一旦対象が敵の手に渡っても取り戻せるチャンスのある奪還型のシナリオに二分される。奪還型は、セッション後半になると後述の退治系シナリオになるだろう。

3.退治系…特定の人物を倒すシナリオ。いわゆる洞窟のゴブリン退治などは簡単なダンジョンアタックと併用していることになるし、その際に人質がいれば護衛シナリオとしての側面もあることになる。もちろん、普通に倒すだけでも立派なシナリオとして成立する。

4.調査系…何らかの事件の真相を探るというもの。シティアドベンチャーに多いが、ダンジョン内の古文書の謎を解くなどのシナリオもあるだろう。また、真相解明後には、その原因(主に黒幕となる人物)を断つという形での退治系シナリオになりやすい。



 大体、以上のような形になるだろうか(もし他にあるなら教えて下さい。このコラムの内容を書き換えますので)。

 ちなみに、今回の私の分類は、必ずしも絶対的なものではない。念のため言っておくと、上記の分類は『PLが何をすればいいのか』を基準にしている。PCにとってはダンジョン探索でも、それが特定の人物の陰謀に関わっていれば、調査・退治系のシナリオの側面の方が強い。

 複雑なシナリオになると、シナリオの進行やPCの立場によって、異なった傾向のシナリオになっていることになる。

 あるPCにはダンジョン探索の依頼をして(ダンジョンアタック)、別のPCにはその依頼者を監視するような命令が下される(調査系)シナリオなどがそれに当たる。更に複雑化させるなら、途中でダンジョン探索の依頼をしたNPCが悪人であることが判明し、PC全員が協力してその人物を倒す(退治系)という流れにすればいいだろう。

 このように分類することで、シナリオの中でPLが何をすればいいのかが分かると、GMは無意味な行動を取ろうとするPLにそれとなく注意を促すことができる。シナリオの傾向が自分でも分かっていないGMには、当然そんなことはできない。

 シナリオ傾向を深く考えずにGMをする人も結構多い。だが、よほどの才能がない限り、そうしたマスタリングは不測の事態にGMが対応しづらくなり、結果として不満の残るセッションになりやすい。

 是非、あなたがGMをする時は『どんなシナリオなのかを予め考えておく』ようにしておいて欲しい。



 さて、もちろん傾向が決まったらシナリオが完成するなんてことはない。NPCなどのデータが必要になる。

 慣れない内は、戦闘にしろダンジョンの罠にしろ、バランスを取るのが難しいと思う人もいるかも知れない。

 だが、実際にやってみると、これはさほど難しくはないのだ。困ったら、それこそルールブックの付属シナリオを参考にすればいいだろう。ただ、ルール処理が複雑なことはできるだけ避けたほうが良い。例えば、毒を用いる敵や飛行状態の敵との戦闘などを用いたルールはゲームによっては処理が煩雑になってしまう。むしろ、単純に攻撃力を重視した短期決戦型の戦闘の方が盛り上がる場合が多いので、ボスのデータなどは攻撃能力を重視して作ろう。

 もちろん、余計なデータはゲームには必要ない。戦闘に参加する予定のないNPCのデータなどは無理に作ることはないのだから、最低限度のデータだけを作成しよう。データ量が多すぎると、ゲームのテンポがそがれる場合もあるので、慣れない内は自作のボスなどは控えた方がいいかもしれない。



 さて、シナリオの大枠と必要なデータが完成すれば、あとはセッション当日になるのを待つだけだ。

 …と見せかけて、一番厄介なのがそのセッション当日なのである。

 GMの鉄則その3。『PLの行動を予め決定してはならない』

 シナリオの作成時に、PLの選択する行動を決めてしまうのは、どんな内容のシナリオをやるにしても、基本的にはするべきでない(いっそ初めから吟遊詩人GMをやると宣言するのなら話は別かもしれないが)。

 どんな些細なことであれ、先入観を持つとマスタリングの上で邪魔になる。ダンジョンシナリオの場合、PCがダンジョンに入った時点で後は攻略するまでの道を踏破していくだけだと思うかもしれないが、PCが序盤であっさりと死んでしまった場合、すぐにダンジョンを出てしまう可能性だってあるのだ。各PC同士が同じパーティに属している類のシナリオなら、PL間で話し合ってくれるからまだいいのだが、PCの立場が異なるシナリオだと、PLの行動は全く予測が付かない(もちろん、基本的に初心者GMはそうしたシナリオを作らない方がいいのだろうが)。

 尚、シナリオが余りに予定外の方向に進行した場合、GMが変に迷ったりしているとPLが不安に思う場合もあり得るので、PLの様子はよく見ながら話を進めよう。もちろん、気心の知れた仲間内で遊ぶなら、「少し待って。状況を整理したい」とか言っても特に問題は起こらないだろうが。

 何はともあれ、不測の事態に対応する能力が、最もGMに求められるのは事実だ。実際にやってみるとさほど難しくはない。



 さて、老婆心ながら、重要な鉄則をもう一度書き添えておく。

 『絶対に複雑なストーリーにしないこと』『どんなシナリオなのかを予め考えておくこと』『PLが取る行動を、GMは予め決定してはならない』

 こうして見ると、最初の二つの鉄則は最後のひとつを遵守するために存在していることが分かる。

 ストーリーが単純で、シナリオの傾向をGMがしっかり把握していれば、PLがどんな行動を選択しても、GMは対処しやすい。

 逆に言えば、GMに慣れてきたら、ストーリーを複雑にしたり、状況次第でシナリオの傾向を変化させてもいいということになるだろう。



 他にも、最近のFEAR社のシナリオにあるように、今回予告やハンドアウトのようなものを用意して、セッション序盤のPLの行動を制限したり(これにより、PCが依頼を受けないとかダンジョンに入らないといった不測の事態はかなり制限できると考えられる)、ボスデータなどを予め複数用意したり(コンベンションでは参加PLの人数が一定に定まらないし、PLがどの程度戦闘能力を重視してキャラクターを作成するかも分からない)するのもいいだろう。





 単純な依頼型シナリオでも、少し手を加えれば全く趣の異なった内容になる(むしろ、ストーリー志向のシナリオの方が、方向性は単調だったりもする)。小説やマンガ、リプレイなどを参考に、色々なシナリオを考えて欲しい。



 実際、やってみようと思って、それを本当に実行した辺りで、大抵の物事は既に終わっているようなものだ。GMをするにしても、それは同じだろう。



 ちなみに、GMのやり方なんて千差万別。システムによっても違ってくる。

 だから、上記のことだけを真に受けて、画一的なマスタリングに傾倒することはないようにしていただきたい(多分、こんなこと、書くほどのことじゃないけど)。





 さて、まだまだマスタリングについては語っていないことは多くある。

 例えば、PLとGMの協力の話もしていない。問題児PLへの対策方法は? 実際のセッションが始まってからは、どうすればいいのか? 或いは、遊ぶゲームがFEAR作品や、深淵などのストーリー志向の強いゲームだった場合、もう少しストーリー性を加えたいと思うかも知れない。

 その辺りは別の機会に語る…かも知れない。予定は未定。




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